「古天明平蜘蛛」ってどんなもの?

アンティークと聞くとどんなものを思い浮かべますか?年代物のジュエリーやティアラ、陶器などのおしゃれな雰囲気が伝わってきますね。
基本的に古いものは価値がなくなっていくのですが、このアンティークはむしろ時を経たことで評価されているのです。
懐中時計など、今も生産されていますが、生産量が減っており、昔の手の込んだ細工品など今にはないデザインなども逆に新しいとされコレクターもたくさんいるほどです。

・日本のアンティーク

しかし、これはイギリスや中世のヨーロッパのお話。
日本でアンティークというと骨董品ですね。
言葉の響きから古く歴史的価値のあるものという印象もありますが、アンティークのもの全てがそうであるように、価値の高いものはむしろ少ないのです。
保存状態が悪かったり、形をとどめていなかったりと、昔のものですから保存状態がいいものこそ稀なのですね。

だからこそ、現代の人は想像します。
もしこの絵画のモチーフになった壺が残っていれば、このジュエリーが溶かされてなくなっていなければどれだけの価値を生んだだろうかと。
そんな想像はないとわかっていても楽しくもありますね。
日本でも骨董品として残っていたらどんなに価値があったかわからないほどの茶釜があります。
それは現存しないのですが、「古天明平蜘蛛(こてんみょうひらぐも)」と歴史上の人物にとてもゆかりのある釜なのです。

・平蜘蛛

この「古天明平蜘蛛」と呼ばれる釜は「平蜘蛛」や「平蜘蛛釜」という名でも知られています。
蜘蛛が這いつくばっているような形をしていたことからこの名がつけられたのですが、その形の珍妙さが希少なだけでなく二人の戦国武将が関わっているというところでも評価されているのです。

そのうちの一人は最も有名な戦国時代の人物である「織田信長」。
天下統一を目指し、後一歩というところで謀反に遭い、統一が叶わないまま亡くなった人物ですが、残した功績も多く好きな歴史の人物にあげる人が多いほど。
そして、もう一人は「松永久秀」で信長と同じ時代に生きた人ですが、裏切りや謀反を繰り返し「戦国の梟雄」との呼び名がつきました。
行ったことの残忍さは信長も評価するところで、以前仕えていた三好氏や将軍の暗殺、東大寺の大仏の焼き討ちなどを行いました。
更に主君である信長を二度も裏切るという肝の座った人物としても知られていますがその松永こそが「平蜘蛛」の持ち主なのです。

・二人の人間が欲する茶釜

織田信長も松永久秀も茶を嗜んでいたことから、茶器などの器を集めているほどでした。
この「平蜘蛛」は、形の珍妙さは先にも述べた通りですが、流麗とも評判が高く、持ち主である松永もいたく気に入っていたそうなのです。
しかし、それほどの美しさにも関わらず、この茶釜は作者が不明ということ。
ますますミステリアスですよね。

この茶釜は織田信長も手に入れたいと思い、松永久秀に何度も要求したのですが、主君の命にも関わらず全て断っているほど。
それも二度目の謀反の際に、「平蜘蛛を差し出せば許す」破格の条件を提示された時においても拒否するのです。
平蜘蛛の中に火薬を詰め、松永もろとも自爆したと言い伝えられています。
一度は名器の「九十九髪茄子」を信長に献上した松永でも、それくらい譲れないものだったのでしょう。

・現存するのか?

爆発し現存しないとされている「平蜘蛛」ですが、現代に残っているという噂もあります。
爆発した平蜘蛛の破片を集めて復元したということや、元々偽物で持ち主が移っていたのではないかという説まであります。
また、爆破ではなく叩き割ったとの説や、埋められたままという説もあります。
どちらにせよ、今にはないとされているものなので、割れていない保存状態が良好のものになるととんでもない価格がつけられることでしょう。
ただの愛用品ではなく、それが絡んだ逸話もあるほどですから、もしあるのならば一度で良いからみてみたいものですね。

現代ではその存在が行方知らずというものがたくさん存在します。
時間の経過から考えてとっくに朽ちてしまったものも多いかと思いますが、きっと全てが全てそうではないはず。
戦国時代から数百年しか経過していないことを考えると、陶器や掛け軸などの骨董品とされるものは残っていても不思議ではありません。
ふとしたきっかけで実家のタンスから見つかるということも十分にありえますね。
片付けは億劫ですが、蔵や手のあまりつけていない場所があれば、このようなものを探してみても宝探しみたいで面白いですね。


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